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Her Journey

30歳ともなると、独身の友人が殆どいなくなってしまった。多くの友人が結婚し、家庭を持ち、子供を授かり、新しい生活を送りはじめ、それでも変わらない人もいるが、物理的にどうしたって独身の私とはかけ離れた生活になる。私が友人と何かしたいと思っても、まずは最初に相手の家庭、旦那様もしくは奥様のことを考えてから、「時間取れる?」という問いかけになる。子供がいる場合は有無を言わさず「大丈夫?」から始まり。特に意識はしていないが、こうして改めて考えてみると、まずは家庭があって、その中で時間が取れるか?という何ともいえないこちらの気の使いよう。いや、これが嫌だと言うことではなく、自分の中でも常識として存在しているので全然いいのだが、やはり独身時代には無かった気の回し方をするようになっているのだなあ、と。そう考えると、数少ないが、独身の友人との方が気軽に会うことができる。そう、独身友人とは「会おう」となり、既婚友人とは「会える?」となり。

高校時代から今でも連絡を取り続け、会い続けている貴重な友人が、明日スペインに旅立つ。彼女とは月1ペースでミーティングたる物を開催し、微妙な年齢にさしかかった時代も、常に2人で上を目指し、協力してどん底から這い上がってきた。私がNYを行きを決断した時も、彼女と2人で原宿の行きつけのカフェでランチをしていたし、彼女がスペイン行きを決めた時も、やっぱりそのカフェにいたような気がする。彼女は東京に住んでいなかったので、そのカフェが、私のお昼休憩の僅か1時間が、本当に貴重だった。とは言っても、彼女は月に2,3回ペースで東京に来ていたので、カフェ以外でも何処でも会える環境ではあったのだが、何故か今振り返ると、あのカフェで過ごした僅かな時間が、今の全てにつながっている気がする。彼女は去年、私より一足先にスペインに旅立ち、彼女の帰国の時期と交互して、私がNYへと旅立った。彼女にとっても私にとっても、スペインとNYはそれぞれの長年の夢の舞台であり、その地へ行くという決断に至ったことは、2人にとって、とても自然なことでもあった。独身・30歳というのもひとつのきっかけであったであろう。

それは私たち2人にしかわからない決断であった。そして私たちはその決断によって、とても大事にしていたことを失った。そんな部分まで連鎖反応してしまい(しかも相手の名前まで一緒だった)、彼女と同じことが私にも起こった時、私は何故高校時代からこんなにも長く彼女と友人でい続けることができたのかが、明確になった気がした。そのlostは彼女にとっても私にとってもとても深い出来事で、打破していくのには時間がかかったが、彼女にはスペインが、私にはNYがあった。あれからもう1年近くが経とうとしている。

今回2度目となるスペインの旅立ちの直前に、何と彼女から恋に落ちたという報告があった。相手は彼女が全てをさらけ出し、安心して甘えられ、暖かい気持ちになる、大人の男性だという。私は心の中で「ヨシ!」と叫んだ。それでよい。私が今彼に感じる気持ちも、安心して甘えられるものであり、それを受けとめれくれる人だ。そして双方とも、お金があり、経験豊かなので、どっしり構えて私たちを遊ばせてくれる。それでよい。誰がどう言おうと、それまではきつかったから、もう、それでよい。パーフェクト。今でこそいい想い出になっているが、当時は本当につらく、長い間時間をかけて辿り着いた私たちの決断を1番理解して欲しかった相手が、実はそれを受け入れられなかったという事実を知った時、私たちはどうしたって自分を責めるしかなく、でも、それでももう止まることはできなかった。その、この年齢で海外に行くという決断には、物凄い葛藤と不安と、言葉にできないほどの様々な想いが重なったぐちゃぐちゃなものが沢山詰まっていたのだ。簡単に決めたことではなく、本当に本当に長い間、悩み、考え、やっと辿り着いた答えであったからこそ、そのlostが身にしみて、きつかった。だから、これでよい。それでよい。しかしもうひとつ共通して言えることは、先が見えない関係だということ。temporalyとでもいうのか、彼女は彼と離れてスペインへ旅立ち、私も彼との関係がいつまで続くのか、全く先が見えない。それでもちゃんと相手と常に真剣勝負、pureな気持ちは失われることが無い。とは言っても、自ら窮地へ追い込むくせのある私たちは、永遠に落ち着くことなんて無いのかもしれないが。彼女の幸せをNYから願う。
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by inBrooklyn | 2006-04-11 17:13 | soulmates
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